気まぐれ日記

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慮りすぎる草津さん

勝手に慮りすぎるらしい人

滋賀心理カウンセリングです。

まず読み方ですが「おもんばかる」ではなく「おもんぱかる」です。

さて、

今回は男性が「勝手に慮りすぎる」ということでした。

 ・慮る=考えを巡らせる。 配慮する。

いわゆる、

上司部下の行動を予測して自分なりに対処する。

奥さんや子供の気持ちを予想して自分なりに対応する。

友達の言葉を読み解いて自分なりに応対する。

そういうのを慮ると言いますね。



草津市から来てくれた草津さん(仮)28歳は結婚していて子供が1人。

とても優しく穏やかで家庭を大事にする人ですが、

最近どうも疲れているということで来てくれました。

私「疲れたって、何に?」

草津さん「なんでしょう・・・全部?」

私「全部?」

草津さん「なんかね、家族にも、仕事にも・・・」

私「仕事で嫌なことがあった?」

草津さん「いやぁ、特にこれといって・・・」

私「奥さんとケンカした?」

草津さん「いえ、してないですねぇ・・・」

私「じゃあ具体的に原因とかきっかけとか、思い当たることはないんですか?」

草津さん「うーん。そうですねぇ・・・」

私「んー?なんかスッキリしない言い方ですねぇ」

草津さん「なんかね、がんばる自分に疲れたっていうか・・・」

私「ふんふん」

草津さん「周りに悪い人はいないんです」

私「うん」

草津さん「たぶん自分もそれなりに良い人なんです」

私「うん」

草津さん「それがね、なんかね、」

私「疲れた?楽しくない?」

草津さん「あー・・・。うん、疲れたし楽しくないかもです」

私「それは、今の気持ちのダルさみたいなのは、奥さんとか会社の人は知ってる?」

草津さん「いや、知らないです。言ってないし見せてないので」

私「例えば、奥さんに対してどう思う?」

草津さん「うーん。そうですねぇ。なんか、こんなに気を遣ってずっと優しくしてるのをわかってくれてるのかなーって。」

私「えっと。わかってほしいと思う?わかった上で夫婦付き合いしてほしいって気持ち?」

草津さん「あ、どうなんやろ。でもそうかも」

私「奥さんは草津さんに優しくない?」

草津さん「奥さんは僕に、普通だと思います」

私「草津さんは普通じゃない?」

草津さん「僕は、結構がんばって優しくしてるというか、できるだけ合わせてるというか」

私「なるほどね。優しくするのは嫌じゃないけど、自分ばっかり頑張ってる気がするって感じ?」

草津さん「あー、そういうことなんですかねぇ」

私「報われない気遣いみたいな?」

草津さん「あ、それですね。それがたぶん一番合ってる表現です」

私「ふんふん。えーっと、わかってくれないと優しくするのが嫌になってきた?」

草津さん「いや、そういう訳ではないというか・・・そう言っちゃうと自分がワガママみたいになりません?」

私「ん?ワガママみたいになるのが嫌だから言えないけど、でも実はわかってほしい?」

草津さん「あ、そういうことになるか・・・」

私「なるね(笑)いや、それはそれでいいのでは?」

草津さん「いいんですかね?なんか、そういう感じのことを言うと嫌な顔をされそうというか」

私「嫌な顔されるかなぁ・・・。なんで?『俺けっこうがんばって優しくしてるんやで。でも嫌じゃないしムリはしてないけど』って言うと、奥さんは嫌な顔する?」

草津さん「だってめっちゃ恩着せがましいじゃないですか?(笑)」

私「ふむふむ。けど、それが正直な気持ちなんやんね?」

草津さん「あー、まぁ、そっか。。。」

私「あのね、ずっと気になるんですけど」

草津さん「はい?」

私「草津さんはめっちゃ頑張って優しくしてるのはわかったけど、なんで奥さんはそうじゃない前提なんですか?」

草津さん「・・・・・」

私「草津さんから見て、奥さんは頑張ってなさそうで優しくない感じ?だから疲れた?」

草津さん「どうなんでしょう。いや、そんなことはないけど・・・」

私「じゃあ、『俺の方が頑張って優しくしてる』って思うの?」

草津さん「うーん・・・?」

私「優しくするって、頑張ってまですることじゃないというか、何も言わなくていいし、何も思わずに自然に優しいのが理想やんね?勝ち負けじゃないし、その時の余裕の度合いにもよるし」

草津さん「そう、ですね」

私「奥さんに聞いてみたら?」

草津さん「何って?」

私「俺ちゃんと優しくできてるかー?とか。どんなふうに思ってるー?とか」

草津さん「あー・・・」

私「たぶんそれって会社でも友達でも、人間関係みんなに同じように付き合いしてるから、誰のことも当てはまるよね?」

草津さん「あ、それはそうですね」

私「じゃあ、たぶんみんな同じようなリアクションすると思うよ」

草津さん「え、どんな?」

私「ズバリ言っていい?」

草津さん「え、はい」

私「がんばってまで優しくしていらん。疲れてまでがんばっていらん。後から文句言われてまで何かしていらんって」

草津さん「・・・・・」

私「めっちゃキツいと思うけど、まぁ簡単に言うと自然体でいてほしいってみんな思ってると思う」

草津さん「いや、そうですよね。立場が逆ならそうですよね」

私「ですよね。自然体で優しいなら理想的やけど、無理して疲れてまで優しくしてるってことを奥さんが知ったらどう思うかなーってのが大事かな」

草津さん「そうですね。怒るよりショック受けそう」

私「ですよね。疲れてでも頑張ってでも私に優しくしてーとは思ってないと思うんよね」

草津さん「たしかに・・・」

私「優しくするのはいい。けど、基本的には疲れたり頑張ったりしてまですることじゃないし、ましてやカウンセリングに来るほど負担になってるならそれは思い違いやと思うよ」

草津さん「思い違いか、なるほど」

私「うん。この内容を奥さんが聞いたらめっちゃ悲しむと思う」

草津さん「それは絶対そうですね。すぐ想像できました」

私「うん。ただ、それでもわかってて気遣いしてしまうのが草津さんなんやと思うから、責めてる訳じゃなくてね。奥さんにも腹割って話して感覚を共有できればいいんじゃない?」

草津さん「共有ですか」

私「うん。その上で、それでも勝手に先回りして自発的に気遣いをしてしまうってことに悩むんならいつでも来てほしいけど、奥さんの知らないところでっていうのは逆に奥さんが知ると傷付くのでは?と思ってしまうから」

草津さん「そうですね・・・」

私「で、もっと言うとそれは優しさではないからね」

草津さん「え、僕の、気を遣うところですか?」

私「うん。頑張ったり疲れたりしてては、みんな『そんなんならやめて』って言いそうじゃない?」

草津さん「あぁ、そっか」

私「奥さんにさ、『私ホンマのこと言うたら毎日けっこう無理して頑張って優しくしてるんやで』って言われたらどう?」

草津さん「めっちゃビックリするしショックですね・・・」

私「だから、自然体でムリなくいれるなら優しくできるのは大事なことやけど、途中で愚痴が出るようなら最初からしたらアカンよ」

草津さん「たしかに・・・」

私「その上で、それでも加減とか調整が難しい。自分の振る舞い方がわからないってことなら、またいつでも何でも聞きます」

草津さん「そっか。まずは家に帰って普通にしてみることからですね」

私「そうそう。ホンマに奥さんを大事に思うんなら自然に優しくしていけて、それがずっと続いて負担にならへんように自分の考え方を変えていくことやね。多分その方が今までより気がラクになると思うし」

草津さん「そうですよね!今日さっそく普通に自然体でいるようにしてみます」



ということで、スッキリできたようです。

翌々日「とても気分が軽くなりました!今週末また報告と相談に行きたいです!」とメールが届きました。

うん、簡単に全部が解決する訳じゃないけど、ひとまず大きな改善ができたと思います。

次回はどんな話になるかなー?

滋賀心理カウンセリングでした。

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