大津市。それはモラルか、モラハラか。
【滋賀心理カウンセリング】です。
滋賀県は大津市から来られた方のお話をきっかけに複数、同じ話が続きました。
交際中・別れた後や結婚中・離婚後にカウンセリングに来られる方の中で結構な割合で趣旨になる話題です。
相談者は男性側も女性側もいますが、どちらかというと女性の方が思いやすいようです。
それは、モラハラ。
「こうあるべきだ」
「こうなんだ」
「この通りにしておけばいい」
「そうじゃない」
「なんでそうなんだ」
「アンタより私の方が正しい」
「俺は実際に経験したんだよ」
「こんな事も知らないのか」
「それで当たり前だろう」
「文句あるならちゃんと言え」
などなど挙げたらキリがありませんが、いわゆる「上からものを言う」というヤツです。
上司や部下、先輩と後輩、年上か年下、経験者か未経験者かなどの、上下関係が少しでもある場合に起きる言い方。
特に男女の、恋愛や結婚の関係では「その言い方がイヤ」という問題がすごく起きやすいようで、離婚の端緒(はじまり)になるケースが多いようです。
カウンセリングに来られる方も一定数いまして、さまざまなパターンがあります。
ただ、今回の本題は「モラハラ、アカン!」ではなくて、今回は「それはモラハラか?」です。
早すぎる段階で「なんで上から目線でそんなにキツいことばっかり言うの?もう嫌だ」と思ってしまって、
そう思い込んでしまったら相手が何をどう言ってても耳に入らなくなる人、というのが結構います。
それはそれで仕方ない面もあるので理解はしているんです。
男性が女性に対して、という場合は声や顔や振る舞いで威圧感や圧迫感などの萎縮を思わせやすいし、
ましてや怒鳴る・多少なりとも手を出すことでもあれば女性は一気におびえてしまっても無理はない。
なので女性がそうなりやすいのは当然だとも思います。
それはそれとして、今回は別の目線での話なのですが、
本題ですが、多くのカウンセリングを聞いていると
「それ、モラハラかな?普通にモラルだと思うような・・・」
という場合もあるんですよね。
仮に奈良県奈良市から来られたMさんを例に挙げると
モラハラ夫と、もう何の話をされても聞く気になれなくて拒絶感しか思えない私という妻M。
このMさんが言うには「ウチの旦那ことあるごとに私を否定するんです。何やってもお前はわかってないとか、俺の方が知ってるとか、なんでお前はそうやねんとか。もう怖いっていうか無理なんですよね。」
と、マシンガントークが止まりませんでした。
で、「あんな時、こんな事、そんな言い方」を聞いていると違和感を持ったんです。
もしかしたら最初のきっかけは暴言性・暴力性があるような強い言動でショックを受けてしまったのかもしれない。
でも、割と早い段階から極端に諦めてしまってませんか?
聞いてる限り旦那さんをモラハラとは思わないというか、それは一般的なモラルなのでは?と思ったんです。
ややこしいのが、奥さんが間違っているとかモラルから外れているということではなくて、旦那さんが言っていることはおかしくないということなんです。
関係性と姿勢がややこしくしています。
旦那さんは「道で財布を拾ったら交番に届けてあげるといいよ」と言いたいとします。
しかし奥さん相手では少し配慮に欠けた言い方になるんでしょうか。「道で財布を拾ったら交番に届けるぐらいわかるよな」という言い方になり、
さらに奥さんは偏見の思い込みが言葉を変換して「道で財布を拾ったら交番に届けるぐらいわからんのかお前はボケカス」みたいに聞こえているような。
そりゃアカンって!(笑)
もはや趣旨がわからない。
正論でも、常識でも、正しくても、親身や親切でも、モラルでも、聞く方にとっては「なんでそんなに偉そうに言われなアカンのよ!」にしかならない。
知っていたことでも、知らなかったことでも素直に「へぇ~そうなんや。知らんかった。初めて知ったわ。教えてくれてありがとう」とは言えないし思えない。
知っていたことでも、知らなかったことでも「アンタに言われたないねん!」になってしまう。
そんな中で、旦那さんが正しい事・間違っている事。言い方が普通な時・偉そうな時。
Mさんが知ってた事・知らなかった事。素直に聞ける時・無理な時。
基準がおかしくなる。情報の正しさじゃなく関係性で会話が成り立つかどうかになってくる。
そして、一度「偉そうにされるの嫌」って思うと、修復がかなり難しい。
誰も助けられない時が多いから。
第三者の他人を入れたとしても、単純に敵か味方かということにしかならなくなる場合が多いから。
そりゃ、旦那さんが職場の同僚と話したら「お前の言うこと別におかしくないけどなぁ」って味方してくれやすい。だって旦那さんが話してるし、そこにはMさんいないし。
そしてMさんが友達に話したら「何それ!アンタの旦那メチャクチャやん!アタシやったら無理やわ!」って味方してくれやすい。だってMさんが話してるし、そこには旦那さんいないし。
ちゃんと伝わらず、余計にややこしくなっても仕方ない。
そういう場合、「間に入ってちゃんと聞いたろか?」って誰かが言ってくれることは少ない。信用・関係・判断能力が完全に中立ならいいし、単純に思いやりをもって上手に収めようとしてくれればいいけど、そういうちょうどいい人がちょうどいい時に収めてくれたらラッキーです。
そういう根本が実はあって、なので相談者の話を聞いてると「それ、モラハラではなくて、普通にモラルでは?」となり、
問題はモラハラを受けているんじゃなく【モラハラだとして受け取ってしまう関係性と姿勢】なんですよね。
もちろん全部のケースがそうではないにしても、モラハラという言葉ってそもそもは「人格否定」だとか、本当にヒドい極端な時にだけ使うハズが、言葉が軽くなってて誰でも簡単に言いすぎる。
そして一番は「元に戻りたいの?別れたいの?モラハラ受けてますってことで優しくされたらOKなの?」という、相談に来る目的も曖昧な人もいます。
場合によっては本当にモラハラで「それは別れるべき。もう戻れないと思うし、じゅうぶん頑張って我慢してきたと思う」と伝えることもあります。
受け手がモラハラ然としてネガティブになっていることもあるし、攻め手がモラハラ然として偉そうなのが当たり前になっていることもあるし、両方そうなってしまっていて、どうしようもない関係性になっていることも、もちろんあります。
もはや問題はモラハラではなく、【思いやりを持って話せなくなっている関係性】という状態。
そうだと感じたら、もちろんそのように相談者の気持ちに沿って話をします。
別れる・別れない・関係改善に努める・相手方もカウンセリングに来てもらうなど、方向性は様々ですが、
「モラハラとは?」と思う機会が結構あるなぁという今日この頃です。
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