コラム VOL.21 精神科の看護師から質問を受ける

精神科または心療内科で勤務する・していた方で

精神疾患者に対して、または精神疾患者に対する立場として

前提というか立ち位置というか、姿勢に少し疑問を持つ

京都府京都市の福井さん(仮)から質問を受けました。

割とよくある内容なのですが、複数人と個別に話した時に

みんながみんな興味深いという反応でしたので記載します。

※一部、校正してあります。

※福井さんに記載の了承は得ています。

■福井さん

よろしくお願いします。質問なのですが、メンタルヘルスのセラピストとして目指すべき立ち位置は宗教者ですか?それとも教育者ですか?

私は看護師で精神疾患の患者と関わってきましたが、どうしでも行き着く先は藁にすがられるような、擦りきれたような依存に陥ってしまいます。

カウンセリングでそのような対応はどうしてますか?状況後の対処ではなく、そのような状況にならないような関わり方が知りたいです。

■わたし

よろしくお願いします。心理(メンタルケア)カウンセラーとしての存在意義の自覚としては、

宗教的な感覚ではありません。自分やカウンセラーを教祖のような存在感とも思いません。

教育者とも違います。期間の約束も達成までの付き添い義務もなく、

そもそもクライアント(相談者)が近くに来てくれないと寄り添い続けることはできませんし、

何かを教える・クライアント(相談者)を育てるような考え方ではありませんし。

福井さんが好みそうな言い方で例えるなら誘導者というような感覚かもしれませんね。

よりよい方向への指針を示して、求められれば求められるだけ応えるような。

■福井さん

示すと教える、最後の一文だけ汲み取ると解釈が濁ってしまいます。

例えば、赤子が歩こうと頑張っているとき手を握ってあげること、それとも赤子の見える位置で見守っていることの違い。

前が見えなくなっている人が少しだけ視野が広くなるまで寄り添うのは役割は同じだと思います。

天野先生は利用者が一人立ちする為に何度も失敗する仮定で求め続けてきたらどう関わりますか?

歩くことに不安を募らせていく様をどうしていますか?

今まで私が福井県内の精神科等で見てきた看護師の姿は看守と宗教でした。

多数の強者にいたぶられ弱っている所を「汲み取ってあげる」関わり方でコントロールしている様を見てきました。

このやり口は関わってきた閉鎖的な病院、施設の人間関係に類似していました。

きっと何処の場所でも、他の職種でも起きてる現象でしょうね。

捌け口先が一人居ればその人は楽になるのかもしれないけれど、

その人の人生を抱え込まないように線引きはしないといけないと、本当に潰れますね。

よろしくお願いします。

■わたし

赤子が歩くことへの支えとしての考え方は、私としては両方を備えながら相手に合わせる形で対応します。

直接的に手を握って並んで歩いてあげる場合もあれば、

少し離れたところで膝をついて待ち自分のところへ歩き届くことを優しく見守って待つこともあります。

何度も失敗してくじけそうになっていたり、荒れていたり、泣いていたりしていたら、

時に言葉で伝えたり、時に黙ってそばにいたり、一緒に考える時間を持ったり、

適度に寄り添う事に努めて、あくまでやはり誘導者というような感覚で接します。

ちなみに実際の子育てで言うならば、私は我が子に対して手を握ることはもちろんしますし、

抱いて歩くこともありますし、先述のように少し離れたところで膝をついて待ち

自分のところへ歩き届くことを優しく見守って待つこともあります。

ただ、つまずいてこけた時には基本的には助けません。

私は黙ってその場でしゃがみ、子が自分で立ち上がって手をパンパンと払い、

私のところへ歩いてくるようにさせて、来るまで待って笑顔で抱き上げて褒めます。

これは子が1才程度の時から基本的に徹底しています。

とは言っても、手の平や膝から血が出たとか、泣き具合や痛さの度合いなどによっては

すぐに抱き上げにいってあげることもあります。

そして、同じ我が子に対してでも私と妻とでは細かい点では

多少の教育観念の違いはあると思います。幸い揉めたことはない程度ですが。

身内ですら夫婦で違いがあるぐらいですので、

カウンセリング・看護・介護などに於いてはなおさらに

接し方・考え方・捉え方については千差万別・十人十色ですね。

精神疾患の種類、またその中でも症状の度合いによって付き合い方、接し方や許容の範囲が変わります。

民間施設といえる当心理カウンセリングでは重度の精神疾患者よりも、

軽中度の症状者または悩み相談・人生相談と言える種類の方も多く来られます。

ですので一概に一言で語れるものではなく、相手に合わせてこちらが変化する柔軟さ、

どれぐらい深く物言いをしていくかという事も変わります。

福井さんと私では立ち位置が似て非なるものになるかもしれませんので何とも言えませんし、

たとえばさらに奥深くになる重度の精神疾患者または医療観察を受けるような

監視・拘束が必要なレベルの患者を相手にするとまた意見は変わってきます。

とにかく言えることは、相手がこちらに依存してこようが求められようが、

こちらが相手に依存したり呑み込まれだすとこちらが潰れるという可能性が発生し、

そしてカウンセラー側・介護士側・看護師側・医師側の人間が病んでしまうことも少なくありませんので

考えすぎたり、考える内容を間違ってはいけないということです。

影響を受けすぎると、答えのない迷路から出られなくなります。

ですので最初の質問に答えると、

「その強さがある前提じゃないと精神疾患者を相手にしてはいけない。前提が崩れだしたならその立ち位置から離れる方がよい」

と言えるかもしれません。

もちろん私は福井さんの現状や過去を知りませんので、聞きかじった範囲でわかる程度のものとして

あくまで一意見として聞き流してくれればいいので、私の意見すら絶対ではないという解釈でご理解ください。

■福井さん

ありがとうございます。

とても腑に落ちてしっくりと納得がいきました。

また今後も相談させていただければ幸いです。

こういったやり取りをして有意義な意識確認ができました。

介護士・看護師・カウンセラー・医師とて人間。

思うこともあれば加減や調整、相手やタイミングにより

柔軟かつ寛容に事に当たらねばなりません。

ただ、どうしたって悩む時があるのも人間の常。

こちら側もコミュニケーションは必須であり重要。

最近そういえば介護士・看護師・カウンセラー側からの

相談や質問も多くなってきてるなぁ。

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