毎年恒例。新社会人の新生活への馴染みづらさが時期的に一段落。
滋賀心理カウンセリングです。
この数ヶ月、予約数が増えていましたが、だいぶ落ち着いてきましたというお知らせです。
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というのも、
年明けから春に備え『学生が終わって社会人になる。大丈夫かな。やっていけるかな。知らない大人たちと一緒に働いていけるかな』という不安と心配でカウンセリングに来られる方が集中し、
高校、大学と無事に学生を卒業し、就職し、
4月または3月後半から新社会人として働き始め、
『無理、しんどい』
『緊張と不安で能力が発揮できず何も覚えられない、何もできない』
『先輩たちや上司、偉いさんの顔と名前がいつまでも一致せず、それだけで自信を失くしていってる』
『合わない。難しい。向いてない』
『パワハラでは?モラハラでは?厳しすぎるのでは?』
『揉めた。嫌われた。受け入れられない』
『本気になれない。面白くない』
『頑張りたい。でも頑張れない。よくわからない』
—–だから、もうやめたい。つらい。
そういったカウンセリングが4月初めから6月いっぱいか7月ぐらいまで激増します。
今年もそうでした。
その波がいったん落ち着いたところです。
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まだ結果として統計が発表された訳ではないですが、2023年の新社会人の1年目での実質離職率は約34%と見込まれています。
直近3年以内の最新離職率は56%だそうです。
3人に1人が1年も続かない現実。
もう半分以上が3年も続かなくなってきている現実。
確かに、ネット広告でもテレビCMでも無責任に転職を煽るばかりの情報が増えすぎてます。
けれども、ステップアップや収入アップ、もっと能力を発揮できる環境に移るなどというポジティブな転職ができる人は1割に満たないことこそ現実。
実際には『単純にもう辞めたい』、『違うところに行きたい』、『別の職種に変わりたい』などの理由がほとんどで実情はネガティブです。
それもその筈。
初めて就職して1年も経っていないのに、
何が「自分と合わない」なのか。
どこと比べて「厳しすぎる」なのか。
何ができて「自分には別の活躍できる場所があるんじゃないか」なのか。
新社会人は実はわかってるんです。
早々に辞めることは恥ずかしい、カッコ悪い、情けない、親に申し訳ない。
でも、頑張り切れない。しんどすぎる。
切実な思いでカウンセリングに来ます。
できることなら上手に安定して長く一ヶ所で頑張りたい。
いくら転職が当たり前の世の中になってきてるとは言え、親からすれば心配と溜め息。
高校、大学、専門学校と、自分なりに選んで勉強してきたことをアッサリ無意味にしてしまう転職。
全く新しい業界に飛び込んでも余計に通用しないのはわかってるのに。
でもとにかく今の現状がもう嫌だ。
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そういう子が増えています。
ただ、悪いのは大人や世の中で、やはり子供たちは被害者だと感じる機会が多いです。
根性がないんじゃなく、踏ん張る経験をしてなさすぎる。
諦めやすく逃げやすい性格にならざるを得ない教育環境の中で、それでも子供たちなりに生きてきて、
就職した途端にそれまでの甘やかしから普通の大人扱いをされだして困惑する。
そりゃ戸惑います。
しかもさらに世の中は悪い方に向かっていて、大人にすら甘やかすことしかしないように進んでいる現実もある。
いま会社は従業員をクビにできません。
仕事ができなくても、やる気がなくても、邪魔でも、クビにできない。
教員と生徒に近い関係性ですが、どんなハラスメントで文句を言われるかわからないので
会社や先輩や上司の側も、若手や新人や後輩との接し方にビクビクしてコミュニケーションが希薄になる。
メチャクチャです。
だから、良くないことですが頑張れない大人も激増しています。
というか、頑張り方がさっぱりわからない世の中になっている。
でも他人からすれば甘い。根性ない。頑張れない。簡単に逃げる。そう見られる。
かもしれない。そういう目も怖い。
でも本人それぞれはすごく努力していて、すごく悲しんでいて、限界まで無理をしている。
矛盾と理不尽が多い世の中です。生き辛いと思うのは残念ながら正しいです。
そんな中で、せめて生活に困らない程度に何かしら働いて生活していかないといけない。
新社会人に限らず、対人関係がわからなくなるというお話はすごく多いです。
カウンセリングの内容が少しずつ変化していっているのを感じる毎日です。
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24時間対応なので出来るだけ全年代の方に予約してもらいやすいように調整していましたが、改めて少し余裕ができてきましたというお知らせでした。
滋賀心理カウンセリングでした。