会社員
京都府京都市Kさん
27歳
家にも職場にも居場所がない気がするんです
- 家でも会社でも居場所がない気がします
- それは、何かきっかけや出来事があって?
- いえ、特に何かがあったからということではないんですけど
- じゃあ、誰かに何か言われたとか、変に冷たくされた訳でもなく?
- はい。誰かがどうという感じではないです
- えーっと。居場所がないとは、Kさんの中でどういう感覚ですか?
- うーん。。。誰にも必要とされてないというか、求められてないような
- あ、なるほど。嫌な扱いを受けるとか低い評価をされたということじゃなくて、反対なんですね
- 反対。そうです、かね
- わかりやすく言うと『大事にして』『優しくして』『かまって』という。こういう言い方されると嫌かもしてないですけど
- あ、あぁ。。。そうかも。そうですね
- ふむふむ。ちゃんと仕事がんばってるのに、誉めてもらえないというか。でも甘えたい訳ではなくて頑張ってるのを認識してほしい感じ?
- そうですね。いや、もっとぶっちゃけ言うと誉めてほしいです
- はっきりと認めてほしい、評価してほしい。ちゃんと言葉で誉めてほしいと思うんですね
- なんか、ちゃんと言葉にしたら私めっちゃ子供みたいなこと言ってますね汗
- いやいや、大事なことですよ。その主張はしていいと思います。ちゃんと『こんなに頑張ってるんだから』という努力もあるもんね?
- え、・・・・・それは、どうかな。。。
- ん?『誉められていいだけの努力してるでしょうが!』って自信をもって言えない?
- そう、かも
- でも誉めてほしい?ハッキリ言葉で評価してほしい?
- 矛盾、してますね・・・
- はい。胸を張って頑張ってるって言えるぐらい頑張ってたら『誉めてよ!』はアリだと思います
- じゃあ、私はダメですね
- ダメというか、頑張るスイッチ入ってますか?頑張っても認めてもらえないのは辛いし、めっちゃ頑張れてないのも面白くないだろうし、理解できる部分も大きいんですよ。でも、そもそも頑張るスイッチ入ってますか?
- 頑張るスイッチ。何にですか?
- え、いや。仕事に。え、仕事で誉めてほしいって話してましたよね?
- あー。いや、えーっと。今の仕事もそうですけど、今まで生きてきて頑張るスイッチってどうかな、と
- 勉強、習い事、部活、受験、アルバイト、就職活動、仕事とか。友達とか恋愛とか。頑張ったなーって思うこと、ない?
- なくはない、ような。でも『あの時は頑張ったな』って言えるかというと・・・
- ふむふむ。自分でめっちゃ冷めてる感じはしますか?そういう感じじゃなさそうな気がするけど
- 冷めてる、かも。いや、自分ではわからないです
- うん。それが普通やもんね。冷めたというより最初からそうって感じやね
- そうですね。最初からそうですね。え、冷めてますか?
- いや、冷めてるということではないと思います。最近の人は珍しくないし。言い方としては平熱が元々低い体質という感じですね。悪いことじゃないし、それが普通なんだから問題なく普通。
- でも、なんか、良い感じではないですね
- そうですね。暑苦しいのはよくないし今時いやがられるけど、少しぐらい熱い部分もほしいですね
- はい。これってダメですかね?
- ダメではないでしょう。同じタイプの人どんどん増えてきてるし。ただ、
- ただ?
- なのに『誉めてほしい』はバランスが悪いですね
- あ、そうですよね
- ワガママという訳じゃないし誉めてほしいのは悪いことじゃない。けど誉めてほしいと言うからには『誰かよりも』『平均よりも』頑張ってから主張したいところですね。または『自分なりにはすごく頑張ってるのに!』と言えるようになってからとか
- たしかに。その通りだと思います。私みたいな人っていますか?
- いますよ。もちろん。増えてきてる。で、大体の人に共通してる点もあります
- それってなんですか?
- 誉めてほしいのはいい。けど、自分は誰かのこと誉めてる?認めてる?言葉にしてる?って確認すると、大体みんな困るんですよ
- あ・・・たしかに。私も、人のこと誉めるってしたことないかも
- そうでしょう。なのに自分だけは誉められたい?それって難しいよね。みんな誉めたり認めたり頼りにしたりそれを言葉にすることはほとんどしないのに、『自分はこんなに頑張ってるのに』だけを言う
- ・・・すいません
- いや、怒ってるとか説教じゃなくて(笑)今の人はこれ多いんですよね。
- そうなんですか。でも、なんかわかります
- うん。一昔前の言い方の『自分に甘くて人に厳しい』とは違って、『人に興味なくて自分のことしか考えない』人が増えてるんです
- それって、めっちゃ自己中で性格悪いじゃないですか
- そう聞こえるよね。でもそれも違うんですよ。冷たいとか自分優先という訳じゃなくて、『あんまり人に関わりすぎるな、口を出すな』みたいな社会とか、なんとなーくそういう雰囲気の教育を受けてきた結果なんですよね。なので『人に興味を持たないのが普通で、自分のことしか考えようがない』ってことなんやろね
- あ!あー。はい。うん
- だから実は、1人1人は何にも悪くなくて、自然に今の不器用なような、引っ込み思案なような、怖がりなような考え方に素直に育っただけなんです
- へー。いや、でもたしかに
- でもそれって実はすごく孤独で、いざ何かあった時に思考停止したり身動きできなくなったりって人が多いんです。助けを求めることに躊躇したり、思いっきり甘えたり、恋愛でも友情でも全力で人を好きになれなかったり、人を大事にしたりされたりの感覚とか度合いがわからなかったり
- 私、それです
- そうでしょう。それでも何も問題が起きずにずーっと生きていけたらそれでもいいけど、そうじゃないんですよね。クールでスマートに生きてるようで、実は幼いままって人が多いんです
- 私、ホントにそれです。もうすぐ30歳になるのに、何も自分に自信がないです
- それは変わっていきたいですよね。明るく元気に、素直に楽しく。めんどくさがらずに深く濃い人付き合いも自然にできて、人を大事にできる。その結果、人に大事にしてもらえる。そうなりたいやんね
- なりたいです。絶対その方がいいです。でも、できる気がしないです
- うん。まぁだからこそ『頑張ってなくても誉めて』って考え方になったりするんやんね。でもそれって寂しいことの現れなんですよね。
- え、そうです。ずっと、どこにいても寂しくてしんどいんです
- うん、わかります。それをちょっとずつほぐしていく方向でのカウンセリングにしていきましょうね
- なんか、え。めっちゃ私のこと話したいです
- 思い出したこと、思いついたことから何でも話してください。小さい時のことからでも何でも